ノンバーバル・コミュニケーションを鍛えよう。『FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学』を読んでみた。
「人の心が読めればいいのになぁ」
なんてことをたまに思ったりします。
人の心が読めれば、仕事においても恋愛においても、それ以外にもあらゆる場面で、その能力は大変役にたつと思う。
実際は、そんなことが出来るのは漫画やアニメなどの世界だけの話であり、人間がどんなに努力しても「人の心を読む」という特殊能力を手に入れることは出来ません。
しかし、人の心を読むことは出来なくても、努力しだいでそれに近いことは出来る。
心理学の視点から、その人が今どんな心境なのか、喜んでいるのか、怒っているのか、不安に思っているのか、などの感情をよみとることは出来るそうです。
『FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学』には、人間のさりげない「しぐさ」から人の感情を読み取る方法が書かれています。
この本はFBI捜査官でノンバーバル(非言語)・コミュニケーション専門のスーパーバイザーであるジョー・ナヴァロ氏と心理学の専門家であるマーヴィン・カーリンズ氏の共著で、翻訳家の西田美緒子氏によって翻訳された本です。
内容としては、人間の感情をノンバーバル・コミュニケーションから読み取るための方法が書かれており、「足」「胴体」「手」「顔」の何気ない「しぐさ」がどういった意味を示しているのか、を知ることが出来ます。
今回は第6章の「手」のしぐさに焦点を当てて紹介したいと思います。
手のノンバーバル・コミュニケーション
僕らの手は、体の中で1番「複雑な動作」が出来る部位です。
そのため、手は、脳の微妙なニュアンスを表現することが出来ます。
つまり、手のしぐさを読み取ることは、ノンバーバル行動を読み解くためには必要なのです。
人類は数百万年におよぶ進化の過程で話し言葉を身につけてきたとはいえ、脳にはまだ、手を使って感じていることや考えていることを正確に伝える回路がしっかり備わっている。だから、話し言葉を使っているときも使っていないときも、相手の手の動きに注目することはとても大切だ。手の表情には、その人の考え方や感じ方を理解するのに役立つノンバーバル・シグナルが、豊富に詰まっている。(181、182ページ)
会話中に人の顔を見て、表情を伺うというのは、誰もが日常的に行なっていると思いますが、手を見るということはあまり意識しないのではないでしょうか。
手のしぐさが発するノンバーバル・シグナルを正確に読み取ることが出来れば、会話中に言語以外の情報から、相手の考えや気持ちを深く知ることができるでしょう。
また、手のしぐさは、相手に与える印象に影響するとのことです。
つまり、意図的に自分のしぐさを相手に見せることで、強い説得力や信頼感を与えたりすることが出来るわけです。
悪い印象を与える手のしぐさ
手のしぐさによって、相手に悪い印象を与える場合があります。
それは以下の通りです。
- 人に指を指す(指差し)
- 手を使った身づくろいをする
- 人と話しているときに手を隠す
1つ目の「指差し」は、なんとなく悪い印象を与えるというのが分かるかと思います。
2つ目の「手を使った身づくろいをする」は、会話中に手を使って、衣服、髪、身体などの身づくろいをするのは、人の話を聞いてないと思われてしまい、悪い印象を与えます。
3つ目の「人と話しているときに手を隠す」ことが、悪い印象を与えるというのは少し意外かもしれません。
話しているときに相手から手が見えないと、疑いの目で見られることがあるそうです。また、脳が手のコミュニケーションを重要視しているため、手が見えないと会話の信ぴょう性や情報の質も低下してしまうとのことです。
手のしぐさを読み取る
尖塔のポーズ
手のしぐさから、その人に自信があるのかどうかを読み取ることが出来ます。
例えば、「尖塔のポーズ」というのがあります。
これは、両手を広げ指先同士をつけ、指の間を閉じないで広げ、手のひらの間も広げるポーズです。
この尖塔のポーズは、考え方や地位に自信があることを示しているそうです。
会話中にこのポーズをしてる人は、自分の意見に自信を持って発言していると言えます。
このポーズは意識して使うことで、相手に好ましい印象を与えることができます。
強い自信と説得力を相手に与えるために、会議やプレゼン、就職活動の面接の時などに使ってみてはどうでしょうか?
祈りのポーズ
手をがっちりと組み合わせた「祈りのポーズ」は、心配やストレスがあることを相手に伝えます。
会議中に尖塔のポーズをしていた人が、途中から祈りのポーズをしていたら、なんらかの理由で自信が揺らいだということが読み取れます。
祈りのポーズはその人の自信の無さを相手に伝えますが、親指が立っている場合は別です。
上向きの親指は、その人の大きな自信を表します。
下向きの親指は、逆に、後ろ向きな気持ちを表します。
相手が会話中に手を組み合わせている場合は、親指にも注目してみましょう。
手が固まる
嘘をついている人は、注意を引かないように動きを減らしたり、固まってしまうといいます。
会話中に、手や腕の身振りが小さくなったり、動きが止まったりする場合は、注意しましょう。
相手が嘘をついている可能性があります。
手を揉む
手のひらを揉み合わせたり、指を組み合わせたりする(祈りのポーズ)ときは、ストレスや自信の無さを表します。
手の揉み合わせや組み合わせが強くなるほど、その人の事態は悪化しているといえます。
首に触れる
話をしながら首を触ったり、それ以外の部位を触る人は少し自信がないことを表しています。
また、会話中に首や喉のあたりを隠す動作は、不快感や不安、感情の高ぶりを、脳が積極的に処理をしていることを表しているのだそうです。
これらの動作は、信頼性が高く、正確なので、注目する価値があるとのことです。
最後に
今回は、「手」のノンバーバル・コミュニケーションのみ紹介しましたが、この本には前述した通り「手」以外にも「足」「胴」「顔」の章があるので、気になる方は読んでみてください。
「手」のノンバーバルは個人的には、女性とのデートの時に使えると思いました。
男性の「自信」に女性は惹きつけられます。
デートの時に会話をしながら、「尖塔のポーズ」や「親指を立たせるしぐさ」などの「自信を表す手のノンバーバル」を見せることで、自分の発言に強い自信と説得力を持たせ、相手を魅了させることも可能かもしれません。
【書評】『最高の体調』を読んでみた。
文明が発達したことにより、現代人の体は少しづつ蝕まれている。
そして、僕らが抱える問題の大半は「文明病」が原因である。
そう語るのは、『最高の体調』(鈴木 祐)の著者。
著者は、ヘルスケアをテーマとした書籍や雑誌の執筆を手がけるサイエンスライターで、ヘルスケア企業などを中心に、科学的なエビデンスの見分け方などを伝える講演などを行なっている方です。
さて、そもそも文明病とはなんなのでしょう。
典型的な例として「肥満」が挙げられると、著者はいいます。
アメリカ疾病管理センターによれば、1950年代の肥満率は10%を下回るレベルだったのが、2010年代には35%まではね上がっています。さらに1890年代までさかのぼれば、この時代は肥満そのものが珍しかったため、相撲取りなら小結ぐらいの体型でも「異常者」として扱われ、見世物小屋で働かされたとの記録もあるほどです。
ここまで肥満が普通になった理由は、もちろん社会が豊かになったからに他なりません。食料の大量生産と価格の低下により、現代人はかつてないレベルのカロリーを摂取しています。(23ページ)
人類は石器時代から、飢餓に耐えながら生き抜いており、生活する上でお腹が満腹になることはほとんど無かったといいます。
僕らの遺伝子は石器時代から変わっておらず、飢餓には強いが、満腹には弱い。
文明が進み、飽食の時代となった今、僕らは「食べ過ぎる」という、自分たちの遺伝子に沿わない生活をしており、それが肥満という文明病の一つになっています。
この本では、文明病を引き起こす要素を「炎症」と「不安」の2つに分けて語られています。
そして、炎症を解決するために「腸」「環境」「ストレス」、不安を解決するために「価値」「死」「遊び」のそれぞれ3つの視点から、体調を改善するためのガイドラインを示しています。
今回は、炎症を解決するために「腸」について、焦点を当ててみたいと思います。
そもそも「炎症」とは何なのか
人間の体は、なんらかのダメージを受けたとき、免疫システムが働き、修復しようとします。炎症は僕らの体に備わっている防御システムで、生きて行く上で欠かせないものになります。
炎症は、体のどこにでも発生します。
例えば、「関節痛」になれば、ヒザやヒジに炎症が起き、「花粉症」の場合、免疫システムが過剰に働き、目の充血や鼻づまりなどの炎症反応が起きます。
ところが、そういった短期的な症状なら問題はないですが、長期の感染やアレルギーのように炎症が長引くと、免疫システムが激しい戦いを繰り広げるため、血管や細胞などにダメージが及び、全身の機能が下がってしまうといいます。
そして、長期的な炎症を引き起こす原因のひとつに「内臓脂肪」が挙げられます。
人体にとって、内臓脂肪は「異物」でしかありません。そのため私たちの体は、内臓脂肪が増えると免疫システムを動かしはじめ、脂肪細胞が分泌する炎症性物質が臓器に炎症を引き起こします。
しかし、いくら免疫システムが頑張っても、内臓脂肪ばかりはどうにもなりません。体脂肪を落とすには、食事や運動でカロリーを減らすしかないからです。
内臓脂肪が減らない限り体はジワジワと燃え続け、炎症性物質で傷ついた血管や細胞が動脈硬化や脳梗塞の引き金になります。これが「メタボリックシンドローム」の発祥プロセスです。
現代の日本人は長期的な炎症がメインで発症し、「炎症レベル」が高いと言われています。
それに対し、パプアニューギニアで暮らす狩猟採集民のような、石器時代の人間に近い生活をしている人たちは、短中期的な炎症がメインで「炎症レベル」が低く、慢性的な症状はほとんど無いという調査データがあり、現代人よりも健康的であるといえます。
この炎症レベルが低いほど、長寿であるという研究結果があり、炎症レベルで老化のスピードも分かると言われています。
僕らは炎症レベルを低くし、健康的な体を手に入れるために、狩猟採集民の生活を見習わなければならない。
実際、彼らと同じような生活をすることは現実的に難しいですが、文明病を防ぐために、石器時代の生活を現代人なりに取り入れるべきなのかもしれません。
「腸」を修正する
炎症の問題を解決するためには前述したとおり、「腸」「環境」「ストレス」を修正する必要があります。
その中でも腸を修正することが、1番効果があるのではないかと僕は思いました。
なぜなら、人間の免疫の7割は腸にあるといわれており、免疫システムと密接に関わりのある炎症を解決するためには、腸を改善させるのが1番の近道だと思ったからです。
なので、ここでは第3章の「腸」について紹介します。
さて、腸には、僕らと共存している生物がいるのをご存知でしょうか?
それは「腸内細菌」です。
腸内細菌は、アミノ酸や食物繊維などを材料にして、ビタミンB群やビタミンKといった重要な成分を合成します。おかげで私たちは、主要なビタミンの欠乏症から免れることができています。
ほかにも栄養の吸収を助けたり、食物繊維を分解してエネルギーに変えたり、脂肪酸を生成して腸壁を守ったりと、その活躍は八面六臂。いずれも私たちが健やかに暮らすために欠かせない機能で、腸内細菌なしでは人体は正常に働きません。(79ページ)
僕らは、腸内細菌の助けなしには生きてはいけません。
栄養の面だけでなく、あらゆる面において、人間と腸内細菌は互いに支え合って生きているといえます。
また、腸内細菌の働きの中で最も大事なものが「外的との戦い」と著者は言います。
善玉菌が腸内に巨大なコロニーを作り、敵に立ち向かうための前線基地を設営。そこで栄養素をもとにバクテリアを駆除する武器を作り出し、腸管からの侵入をブロックするのです。
同時に、腸内細菌は食物繊維から酪酸という脂肪酸を生産し、これで有害物質が体内に入り込むのを防ぎます。腸内細菌がなければ、私たちの免疫システムは攻撃も防御もままなりません。(79、80ページ)
これほど大切な役割を担っていて、外的から守ってくれる腸内細菌は、文明が進むにつれ、減少しているといいます。
例えば、抗生物質を摂取することで、大量の腸内細菌が死んでしまうそうです。
また、私生活において衛生的になり過ぎるのも良くないようです。抗菌グッズなどを使用すると、体にとって良い菌まで殺してしまうため、避けた方が良いとのこと。
菌は化学物質が苦手です。
腸内細菌を減らさないためには、抗生物質をなるべく飲まないようにし、抗菌グッズも使わないこと。
その後に、腸内細菌を増やすための食事を日々意識していきましょう。
具体的には、腸内細菌のエサとなる「発酵食品」や「食物繊維」を積極的に摂取する必要があるとのことです。
納豆、キムチ、味噌、醤油などの発酵食品や、穀物、野菜などの食物繊維を意識して取りましょう。
最後に
今回は「腸」に焦点をあてましたが、この本では、その他に様々な視点から健康について語られていて、非常に勉強になりました。
僕は、この本で学んだことを少しずつ実践していき、「最高の体調」を得るために、まずは腸から修正していこうと思いました。
興味がある方は是非読んでみてください!
あなたは錯覚資産を持っていますか?『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』を読んでみた。
『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』(著書:ふろむだ)を読んでみました。
著者は、「分裂勘違い君劇場」という大人気ブログの運営者。リアルでは、複数の企業を創業し、そのうち1社は上場を果たす経営者の一面もあります。
つい先日、本屋に寄った時、タイトルが凄い印象的で気になってしまい、思い切って購入しちゃいました。
読んでみると、凄く面白くて、1日で読了。
今までにない斬新な視点で語られている自己啓発本だったので、今回紹介しようと思いました。
さて、この本は、タイトルの通り、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」が人生をよりよくするという内容であり、認知心理学に基づいて語られています。
著者はその勘違いさせる力を「錯覚資産」と読んでいます。
では、この錯覚資産とはなんなのでしょう。
錯覚資産とは
例えば、能力が全く同じ2人の男がいるとします。
片方が超絶イケメンで、もう片方がブサメンだとしましょう。
どっちが仕事ができるように見えるでしょうか。
これは、多くの人が超絶イケメンを選んでしまうそうです。
見た目で判断するのは良くないよ!って思う人は多いと思います。
僕もそう思います。
しかし、これはほとんどの人が無意識に選んでしまい、「容姿が優れている」という特徴が、漠然と「その人間が全体的に優れている」とイメージに変換されてしまうのだといいます。
これは「思考の錯覚」といい、本人は錯覚していることに気づけないらしい。
「容姿が優れている」は一つの例ですが、このように「人々が自分に対して持っている、自分に都合の良い思考の錯覚」は、その人にとって、一つの資産として働きます。
これを「錯覚資産」と呼ぶのだそうです。
錯覚資産は、容姿だけではありません。
例えば、僕が「月間300万PVのブロガー」だと、読者の方が認知していたとしましょう。
その肩書きを持っているだけで、読者は「この人の記事には説得力がある」とか「この人の言うことならきっと正しい」とか、大した内容の記事を書いてなくても、そう信じてしまい、思考の錯覚に陥ってしまいます。
このように、何か一つ優秀なところがあると、その人は全体的に優秀であると錯覚しまうのです。
これを「ハロー効果」と呼んだりします。
「ハロー効果」の「ハロー(halo)」とはあいさつではなく、後光のことであり、何か1点が優れていると、後光がさして、何もかもが優れて見える錯覚のことです。
世の中には、この「ハロー効果」のような「思考の錯覚」に溢れているとのことです。
実力を伸ばすためには、錯覚資産を伸ばす必要がある
錯覚資産を伸ばさないと、自分の実力はなかなか伸ばせないと著者はいいます。
「実力」というのは、よい上司、よい同僚、よい部下、よいポジションという、よい「環境」に恵まれてはじめて、効率よく伸びていく。
そういうよい環境を手に入れられるかどうかは、実力よりもむしろ、錯覚資産によるところが大きいのだ。
なぜなら、企業は、実力のある人間を採用し、いいポジションにつけているつもりになっているが、実際には、ほとんどの場合、錯覚資産の大きい人間を採用し、いいポジションにつけているからだ。(20ページ)
この「よいポジション」というのは、「実力があると周囲が錯覚する」ことで得られ、いくら実力があっても、錯覚していない限りは得られないとのことです。
「錯覚資産によってよい環境が手に入り、よい環境によって実力が育ち、実力があるからそれが成果を生み、その成果を利用しさらに錯覚資産を手に入れる」というループがまわることで、錯覚資産と実力が雪だるま式に増えていくという構造があるのだ。(25ページ)
世の中は「実力主義」だと言われているが、実際はそれが周囲に認知されない限りは意味がなかったのです。真実は「実力があると思わせたもん勝ち」だったのです。
錯覚資産を大きくするためには
では、錯覚資産を大きくするためには、どうすればよいのでしょう。
人間は、「思い浮かびやすい情報」を過大評価するのに、その思い浮かびやすい情報が、ハロー効果を引き起こすものだったら、相乗効果で、とんでもない威力になるとのことです。
つまり、錯覚資産は、この「ハロー効果」に、情報の「思い浮かべやすさ」と「それを思い浮かべる人の数」を掛け合わせることで大きく出来ます。
3つの次元であらわすと「ハロー効果✖️思い浮かびやすさ✖️思い浮かぶ人数」となり、この体積が錯覚資産の大きさになるそうです。
例えば、僕が営業で3億円売り上げたとしましょう。
この成果は、思い浮かぶ人数が多くても、印象が弱く、すぐ思い浮かんでくれなければ(思い浮かべやすさが小さければ)、錯覚資産はそこまで大きくならない。
また、すぐ思い浮かんでくれるほどインパクトが強くても(思い浮かべやすさが強くても)、それを知っている人数がそもそも少なければ、同様に錯覚資産はそこまで大きくならない。
この3つの要素が大きく働くことで錯覚資産を最大化させることが出来るのです。
そしてこの錯覚資産は「複利」で大きくなるといいます。
ハロー効果が強くなれば強くなるほど、より多くの人の印象に残りやすく、「思い浮かびやすく」なる。多くの人に「思い浮かべられやすい」人は、それだけ、よい環境をゲットできる。それによって、さらにハロー効果が大きくなる。
また、より多くの人に「思い浮かべられやすい」という事実自体が、ハロー効果を生み出す。
もちろん、環境がよければ、よりよい経験をして、実力も身につきやすくなる。実力が伸びると、それだけ数字を作りやすくなり、さらに錯覚資産が増える。実力の増大と錯覚資産の増大が、互いに相乗効果を及ぼしながら、複利で増えていくのだ。(342、343ページ)
錯覚資産自体が、次の錯覚資産や実力の元手になっているので、著者はこれを「錯覚資本」と呼んでいます。
自分の錯覚資本を見つけたら、実力を伸ばすよりもまず、それを大きくするための努力をして、錯覚資本の拡大を図るべきなのかもしれません。
そうして大きくした錯覚資産は、僕らの財産となり、人生をより良くしてくれる。
この本にはそのための方法論がたくさん詰まっています。
興味があれば、ぜひ読んでみてはどうでしょうか。
『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』
8月のPV数を発表します!
こんにちは、地蔵探偵です。
7月28日にブログを始め、早1ヶ月ちょい。
7月のPV数は微粒子レベルだったため、特に発表とかせずスルーしましたが、8月も終わり、ようやくブロガーっぽく「月間PV数」を発表出来ます笑。
当初は毎日継続して、記事をアップしていたのですが、最近は少しモチベーションが下がりつつあります笑。
しかし、こんな僕のブログでも多少なりとも見てくれる方がいるので、誰かの役に立つような、読んでいて楽しい記事を書けるように、今後も頑張りたいと思います!
さて、前置きが長くなりましたが、8月のPV数の発表です!
8月の
PV数は・・・
1200くらい!!
(正確な数字を確認していなかったです・・・。)
個人的には、まあ1ヶ月目だから、まぁこんなもんだろって感じです。
9月は2000を目標に頑張ります。
そのためにやることは
くらいかな。
その中でもツイッターは特にサボり気味なので、頑張りたいですね。
地蔵探偵@detectivejizoでツイッターやってますので、フォローしてくれたら、フォローバックします。
気軽に絡んでくれると嬉しいです。
今日はこんなところかな。
それでは!
【書評】『「食」を変えれば人生が変わる』を読んでみた。
健康状態とは何か?
分子整合医学の考え方で言うと、健康状態とは、「細胞内の仕組みが正しく機能すること」であり、不健康状態とは、「たとえ検査に異常が発見されなくとも、その仕組みが機能しないこと」とのこと。
従来の医学では、「バクテリアやウイルスが病気の原因で、患者が病気になることに責任はない」と考えるが、分子整合医学では、病気の原因は「細胞の機能低下により、抵抗力が失われることで、バクテリアやウイルスに感染する」と考える。
『「食」を変えれば人生が変わる』(山田豊文)は、そんな分子整合医学の観点から病気を予防するためにはどういった食事をするべきか、ということが書かれている。
著者は、杏林予防医学研究所所長兼、倉敷芸術科学大学生命科学部健康科学科講師であり、メディアを通じて「食」による予防医学の普及に努めている方である。主な著書に『脳がよみがえる断食力』『病気がイヤなら「油」を変えなさい!』などがある。
今回は、第2章「失われた日本食と変わってしまった日本人」に焦点を当て、内容を紹介しようと思う。
変わったしまった食生活
僕らの体は「自然の適応」という法則を守っていれば、健康と長寿を約束されていると著者は言う。
しかし、わずか50年ほどの間に、日本人の食生活は大きく変わってしまった。
米の消費量は大幅に減ったのに対し、肉や乳製品の消費量は大きな伸びを見せている。
この食生活の変化が僕ら日本人に悪影響を与えているのだという。
アフリカ系の人々や、オーストラリア・アメリカ先住民の人々の皮膚は、強い紫外線に耐えられるようにメラニン色素が多く、また基礎代謝が高いため酸素を取り入れられるように鼻孔が大きく開いてます。
一方、ヨーロッパ系の人々は寒いところでも、紫外線を吸収してビタミンDを作るのに都合の良い、白く透き通った皮膚と金髪をしています。
また、冷気を通さないために、備考は狭く閉じています。
いい換えれば、スウェーデンなど北欧での日光浴は、くる病(骨が弱くなる病気)を防ぐための健康法であるのに対し、オーストラリアでの日光浴は自殺行為なのです。
それと同じく、もともと米、野菜、小魚主体の食事をしていた日本人が、肉や牛乳、バターなどを以前の倍以上も食べはじめるということは、やはり遺伝子の仕組みや適応性を無視した「自殺行為」と言えます。(『「食を変えれば人生が変わる」第2章より』)
日本人には、日本人に適した食生活がある。
日本人と欧米人では、腸の長さも違うことからも分かるように、同じ人間でも消化機能が違う。
戦前まで肉や乳製品などの動物性食品を取ることがあまりなかった日本人は、動物性タンパク質を分解するための消化酵素が少なく、高タンパク商品を食べると未消化のまま腸内に残る。
それが、腸内の悪玉菌のエサになり、腸内環境が悪化し、その結果、体の免疫力を下げてしまうのだ。
食べてれば、そのうち体質も変わるのではないか、という考えもあるかもしれない。
お酒を飲んでいるうちに酒に強くなったり、暑いところに住むようになって暑さに慣れてくるなど、人間はある程度、環境に適応できる。
しかし、肉を食べれば、「体が適応して腸の長さが変わる」ということがありえないことからも分かるように、僕らの遺伝子構造はそう簡単には変えることは出来ないのである。
マグネシウムを積極的に摂取しよう
多くの方が、ミネラルで一番重要なのは「カルシウム」だと思っているのではないだろうか。
スーパーなどで買い物をすると商品に「カルシウム〇〇g」と大々的に書いてあったりするが、マグネシウムが〇〇g含まれているといった宣伝は見たことがない。
それほど世間的には重要視されていないのかもしれない。
しかし、著者は「マグネシウム」の重要性を説いている。
マグネシウムは「ミネラルバランスのミネラル」であり、カルシウムやナトリウム、カリウムなどのミネラルの比率を一定化する役割を担っている。
ミネラルはバランスが重要であり、適正な比率を保つことで機能するので、ミネラルを上手く体に働かせるためには、マグネシウムを意識的に多く摂取する必要がある。
また、ミネラルで1番人気のカルシウムも、マグネシウムが不足している限りは上手く働かず、逆に体にとって悪い成分になってしまう。
マグネシウムがどれだけ重要な栄養素か分かって頂けただろうか。
そして、日本人のほとんどが「マグネシウム不足」であると著者は言う。
それは僕らが、玄米、豆類、味噌汁、野菜、海藻といったマグネシウムが豊富な「日本食」を忘れてしまったからではないだろうか。
未精製の食品をなるべく食べる
食品は精製される前の状態が、ビタミンやミネラルといった栄養素を最も多く含んでおり、その栄養素が代謝に使われる。
白米や精白小麦粉、白砂糖などの精製された炭水化物を摂取すると、エネルギーに代謝するための必要な栄養素が不足しているため、適切な代謝を行うことが難しくなるらしい。
そのため、細胞の働きが低下して、慢性的な疲れや、集中力が続かないなどの症状が起き、病気に進展していくのだという。
細胞の働きを正常化し、病気になりにくい抵抗力の高い体を作るためには、なるべく精製された食品よりも未精製の玄米や全粒小麦などを食べることを心掛けよう。
最後に
今回『「食」を変えれば人生が変わる』の第2章の内容を簡単に紹介した。
山田さんの本は、何冊か読んだけど、どれも内容がわかりやすく、情報量も多いため、凄く勉強になるので是非気になった方は読んで欲しい。
食事を変えることで病気を予防することができる。
体に不調を感じる方は、なんでも薬に頼るのではなく、食事を見直すところから始めてみてはどうだろうか。
「健康」について、ゆるく語ろうと思う。
健康になるために、「食事に気を遣え」とか、「日々運動しましょう」とかよく言われている。
肥満体型の人は、運動しなさいと言われ、血糖値が高い人は糖質制限しなさいと言われるし、腎臓が悪い人は塩分を控えなさい、と言われる。
運動は、極端に激しい動きの場合、もしかしたら体に負担がかかるかもしれないが、基本的に体を動かすことが「健康によい」と大抵の人は理解していると思う。
一方、食事についてはどうだろうか。
健康的な食事を取るためには一体何に気を遣うべきなのか、正しい知識を持っている人は以外に少ないのかも知れない。
なぜなら、ほとんどの人の健康に関する知識は、主に「テレビ」などのメディアから得ている情報だから。
「テレビ」は食品メーカー等がスポンサーとなっている以上、食品の売り上げに悪影響を与えるような知識は、たとえ健康において重要な知識であっても、テレビからは基本的には流れないのだ。
牛乳は健康に悪い?!
その一例として「牛乳」が挙げられる。
牛乳という商品は、CMでもよく宣伝され(最近はほとんどテレビを見ないから分からないけど、昔はよくやってたと思う)、健康によいとイメージがあり、「カルシウムを手軽に取るなら牛乳」と考える人は多いと思う。
そういった宣伝効果のせいなのか、僕は、小さい頃から牛乳を飲まされ続けていた。
小学校では毎日給食で出てくるし、学校の先生も親も、「大きくなりたいなら牛乳をたくさん飲もう」と口を揃えて言う。
栄養士や医者も、牛乳を飲めば骨が強くなると言うもんだから、僕もそれが正しいと思い続けていた。
しかし、本当にそうなのだろうか。
色々と健康について勉強してみると疑問が湧いてくる。
なぜなら、牛乳はミネラルバランスも悪いし、日本人は遺伝的に、牛乳などの「動物性タンパク質」を消化するのに向いてない体質だと言われている。
そして、未消化の動物性タンパク質は、腸内の悪玉菌の餌になり、腸内環境の悪化に繋がる。
さらに、人間の免疫は7割くらいは「腸」にあるので、腸内環境の悪化が免疫の低下に繋がり、様々な病気の原因になると言われている。
こういったリスクを知っている人はどれくらいいるのだろうか。
「牛乳は健康にいい」などの、「世間の常識」を疑う人はきっと少ないと思う。
常識とは、偏見である
「常識とは、18歳までに身につけた偏見のコレクションのことである」と天才物理学者のアインシュタインは言った。
自分が常識だと思っている事は、本当はただの偏見でしかない。
正しい知識を得るためには、常識を疑う姿勢が大事だと、僕は思う。
また、アインシュタインは「何かを学ぶのに、自分自身で経験する以上に良い方法はない」とも言った。
僕はこれからも、自分が信じている健康生活(1日1食生活など)を自分自身で経験し、学び続けようと思う。
睡眠の質が脳の機能に影響を与える!?『頭のよくなる眠り方』を習慣づけよう。
「睡眠」は、健康的な毎日を過ごすためには、欠かすことが出来ないものであり、僕らは睡眠を行うから、日中を元気に過ごすことが出来る。
しかし、これほど人生において重要な「睡眠」という行為について、真面目に考える人は意外と少ないと思う。
僕も最近までは、そうだった。
睡眠時間さえきちんと確保して入れば大丈夫じゃない?、と。
睡眠は「量」さえ確保できていれば問題ないと考え、睡眠の「質」を上げるという考え方を持っていなかった。
そして、睡眠時間はただの「休息時間」という考えがあった。
睡眠には、体の休息以外にも様々な効用がある。
そう語るのは、『頭がよくなる眠り方』(菅原 洋平)の著者。
作業療法士、睡眠健康指導士として、企業での「睡眠マネジメント研修」を全国で開催し、テレビや雑誌などでも注目を集める方である。主な著書に『あなたの人生を変える睡眠の法則』や『40代からは「記憶法」が変わります』などがある。
睡眠がただの疲労回復や体調の維持のためだけにあると考えているならば、間違いですし、そうした考えでは脳の力を最大限に活用することは出来ません。
なぜなら、寝ている間にはあなたの脳は活発に働いているからです。
私たちは睡眠中に脳がただ休んでいて、睡眠時間は自分の成長にとって空白時間であると考えがちですが、むしろ睡眠中にこそ、あなたの脳は成長しているのです。(『頭のよくなる眠り方』第1章より)
僕も睡眠時間を「空白時間」と考えていたかも知れない。
たまに「睡眠時間が削れれば、もっと趣味に時間を費やせるのになぁ」とか「1日に24時間起きていられたらいいのに」とか思ったりする。
仕事や、プライベート、勉強時間などを優先するあまり、睡眠時間を削っていた僕は、睡眠の大切さをあまり理解せず、軽く考えていたのかも知れない。
今回は、睡眠の質を上げるためには、どうすれば良いか。「脳」の視点から語りたいと思う。
「睡眠」と「脳」
睡眠中において、脳は疲れを取る以外に、以下のような様々な仕事をしている。
- 体験した出来事や学習した記憶を定着させる
- 学習したことを使えるように整理する
- 経験した身体の動きを反復練習して定着させる
- 無駄な感情の記憶を消す(『頭のよくなる眠り方』第1章より)
また、睡眠不足による弊害は以下のようなものがある。
- ストレスを感じやすくなる
- ヒューマンエラー・ケアレスミスが増える
- 文字が頭に入らなくなる
- 別のことを考えてしまう
- 些細なことにびくびくする(『頭のよくなる眠り方』第1章より)
上の4つは脳の機能の低下から起こるものであり、最後の「些細なことにびくびくする」というのは、セロトニンというホルモンが少なくなることで起こる現象であり、睡眠不足によって、セロトニンが現象すると動揺しやすい体質になってしまうという。
睡眠不足かどうかチェックしてみよう
睡眠不足かどうかを判断する指標の一つは、「布団に入ってから寝るまでの時間」を確認すること。
例えば、徹夜明けで布団に入った自分を想像してほしい。
人によるかもしれないが、基本的にはあっという間に眠れるはずだ。
時間にして、5分くらいか、それよりももっと早いかもしれない。
つまり、何が言いたいのかというと、睡眠不足であればあるほど、入眠までの時間は早いのだ。
僕らの体は、そんなに早く眠れるようには設計されていないのである。
私たち人間の脳は、目を閉じて眠るまでに少し時間がかかる構造になっています。
通常、目を閉じてから眠るまでにかかる時間は10分程度。もやもやとまどろむような時間があり、徐々に意識を失って睡眠に入ります。(『頭のよくなる眠り方』第1章より)
また、手軽な方法として、目を瞑って片足で30秒立てるかチェックする方法もある。
寝る時間を測定するのは中々難しいと思うので、こちらの方法で試してみてはどうだろうか。
頭のよくなる眠り方
脳の機能を上げるためには睡眠の質を上げた方が良い。
脳は「習慣」が好きな臓器である。睡眠の質をあげるために「頭のよくなる眠り方」を習慣化させる必要がある。
まず、やってはいけない習慣が2つある。
それは、「ベッドの上で何かをすること」と「就寝前にうとうとすること」である。
脳は、「場所」と「行為」をセットで記憶する仕組みをもっています。
たとえば、ベッドの上で読書をすると、脳の中の文字を読む言語野や視覚野が働きます。すると、このベッドは文字を読む場所だ、と脳は記憶してしまいます。
脳は、作業を場所とセットで記憶し、再びその場所に行こうとしたとき、以前そこで使った脳の部位を働かせるという特徴があります。これはフィードフォワードと呼ばれ、脳が効率化を図る仕組みです(『頭のよくなる眠り方』第3章より)
今の若い人は寝る前に、ベッドの上でスマホをいじったり、テレビを見たりする人も多いのではないだろうか。
というか、今までの僕が実はそうだったのだけど・・・。
ベッドの上では寝る以外の行為を禁止し、「ベッド=神聖な場所」として崇め、寝る時以外は足を踏み入れてはいけない絶対領域として考えるべきかもしれない。
また、もう一つのやってはいけない習慣の「就寝前にうとうとすること」を、著者は「パチンコのゴムが縮んだ状態」と例えている。
つまり、パチンコのゴムを限界まで引っ張った状態で離すと、その分だけ石が遠くに飛ぶ。ゴムの引っ張りのパワーが「睡眠圧」であり、睡眠圧が大きければ大きいほど(ゴムを引っ張れば引っ張るほど)、眠りはより深くなる(石はより遠くに飛ぶ)。
眠りを深くする(睡眠の質を上げる)ためには、日中にうとうとせず、睡眠圧をなるべく高めておかないといけないのだ。
例えば、中途半端な眠気が仕事中に襲ってきたときは、睡眠圧が弱まっている証拠であり、日中は常に覚醒状態を保っていなければならない。
「朝をつくる」「夜をつくる」を習慣づける
睡眠不足の人は日中、どうしても睡眠圧が弱まってしまうかもしれない。
その対策として、しっかりと「朝をつくる」ことと「夜をつくること」を習慣づけなければならない。
朝をつくることは簡単で、起床4時間以内に光をみればいい。
一般的な会社員であれば、通勤時に日光を浴びることができるので、その点は問題ないはず。
難しいのは夜をつくる方である。
夜過ごす部屋では、脳に光を届けすぎないようにしましょう。勉強をするときには、手元が明るければよいので、部屋全体を明るくすることは避けて、手元や自分の近くだけを明るくしてみましょう。使っていない部屋の照明を消すことも大切です。脳に無駄に光が届けられないようにしましょう(『頭のよくなる眠り方』第3章より)
たとえ時間的に夜になったとしても、脳が夜を認識出来なければ、脳的には夜はまだきていないということになるのだろう。
脳が僕らをコントロールしているのではなく、僕らの行動が脳に影響を与えているのかもしれない。
意識的に脳に夜を認識させることで、質の良い睡眠につながるわけだ。
最後に
今回は、本書の「睡眠の質を上げる」というところに焦点をあてた。それ以外にも、脳を最大限に活用させる「頭がよくなる勉強法」についても深く語られているので、興味がある方は読んでみて欲しい。
睡眠が変われば、人生が変わる。人生が変われば、社会が変わる。
そして、社会が変われば、世界が変わる。
そんな可能性が睡眠には秘められている。
そう考えているのはきっと僕だけかもしれない。
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